プライバシー重視のメールサービス探し


生まれてこのかた、Gmailを使っている。それで今まで困ったことは何一つない。ごく健全な使い方をしてるから、メールを見られたところで困る内容があるわけでもない。それに、GoogleフォトやGoogleドライブは使ってない(iPhoneユーザー)から、アカウントが誤BANされるリスクもない。

、、、のだけれど。それはそれとして、他のサービスが気になってしまうお年頃なんだなあ。ほら、なんとなくGoogle様に情報をくれてやるのも癪に触るし?

というわけで、いくつか調べて&試してみた。

Proton Mail (スイス)

言わずもがな、プライバシーメールというジャンルの中では圧倒的大手のサービス。総アカウント数は1億以上だそうで、2位のTuta Mail が約1千万アカウントだそうだから、およそ10倍だ。規模の面で言えば、最も安定していて、今後もなくなる可能性が低いサービス、と言えるだろう。

無料プランと有料プランがあって、無料プランだと使えるメールアドレスは1つだけ、メールボックスの容量は1GBになる(デフォルトだと500MBだが、簡単なチュートリアルを済ませることで1GBに増量できる)。使い方によるだろうが、ほとんどの人は無料プランで問題ないと思われ。有料プランにすると、10個まで追加のメールアドレス(エイリアス)を設定できたり、メールボックスの容量が15GBに増えたり、カスタムドメインが使えるようになったりする。

アカウント作成時、ドメインは@proton.me と@protonmail.com から選択できる。無料プランだと、どっちもは無理で、どちらかを選ばないといけない。有料プランにすると、選ばなかった方や、@protonmail.ch や@pm.me も追加できるようになる。そして、たとえばAさんが、abcd@proton.me というアドレスを取得したとすると、他の人がabcd@protonmail.com やabcd@pm.me を取得することはできなくなる。つまり、@の前の部分はドメインに関わらず共通で、使い回しされない。当然だと思うかもしれないが、Tutaはそうじゃなかった。

ちなみに、有料プランにする場合は、月3.99ドルの費用がかかる。なんというか、メールサービスだけに払うには、ちょっと高いよねぇ。

あと、アカウントを作成すると、Protom VPN やProtonドライブといったサービスも無料で使えるようになる。それぞれに無料プランと有料プランがあって、全部まとめたProtonアンリミテッドというプランもある。メールだけだと高いけど、もしVPNとドライブを使う場合は、アンリミテッドなら検討の価値はあると思う。

Tuta Mail (ドイツ)

業界2番手。プロトンメールに次いでアカウント数が多い、かつ知名度も高いサービス。

アカウントを作るかは置いといて、いったんTuta のブログを見に行ってみてほしい。Google やMeta のどこがダメなのか、Tuta のどこがいいのか、プロトンと何が違うのか、等々を、結構な熱量でわかりやすく説明してくれている。もちろん自社の宣伝のために書いてるものだから、一面的な見方でしかないのは留意すべきだけど、それはそれで面白いからぜひ読んでみてほしい。特に、「米国の支配から逃れて欧州に回帰するのだ」的な文脈は面白い。https://tuta.com/ja/blog/digital-sovereignty-europe

さて、Tuta メールがプロトンとの差別化として大々的に言っているのが、「件名の暗号化」だ。プロトンその他、ここで紹介しているサービスは皆、メール本文を暗号化していて、サービス提供者が読むことができない。つまり、どこぞの捜査機関が「このメールの中身を見せろ」とプロトンに迫ったとしても、「いやあ、自分らでも見れないんですよ〜」と言い返すことができる。ところが、メールの件名は暗号化の対象外になっていて、プロトンは読むことができてしまうのだそうだ。

そこで、Tutaは独自規格を開発して、件名も暗号化できるようにしたとのこと。これは確かに、明確な利点として誇っていいと思う。代償として、業界の標準暗号化規格であるOpenPGPに対応できなくなっているそうだが、この規格も標準と言えるほど普及しているものでもないので気にしなくていい。

Tuta にも無料プランと有料プランがある。無料プランだと、使えるメールアドレスは1つだけ、メールボックスの容量は1GB。完全にプロトンと同じ。有料プランにすると、15個まで追加のメールアドレスを設定できたり、メールボックスの容量が20GBに増えたり、カスタムドメインが使えるようになったりする。

アカウントを作成する際には、ドメインは@tutamail.com、@tuta.io、@tutanota.com、@tutanota.de、@keemail.meの中から選択できる。有料プランでアカウントを作成する場合は、@tuta.comを選択することもできる。そして、プロトンと違って、仮にAさんがabcd@tutamail.comを取得していても、他の人がabcd@tuta.comやabcd@tuta.ioを取得することは可能。つまり、@以前はドメインごとに別扱いになっている。

有料プランは、月払いで月3.6ユーロ、年払いで月3ユーロ。プロトンみたいにVPNとかは無い。ドライブは今開発中だそうで、そのうち提供されると思われ。ちなみに、有料でサインアップして@tuta.comアカウントを取得し、直後に無料プランにダウングレードした場合、無料で@tuta.comを使い続けることが可能らしい。やったことないけどね。

Mailfence (ベルギー)

よく3番目に名前が上がってるのを見るので、流れでここでも出してみたけど、自分は試してないからあんまり詳しいこと書けないんよね。それなりに信頼のおけるサービスらしいが。もし試したらその時にもっと詳しく書きます。。

Posteo (ドイツ)

ドイツの老舗。2010年ごろからサービスを提供しているらしい。

このサービスは正直、暗号化とかUIとかそういった面では他サービスに完全に劣る。暗号化はできるが手動だし、UIも古臭い。自分も試してみて、そのUIにぶったまげた。2000年代のWindowsかと思った。その上、メールアプリの提供をしていないので、他のメールクライアントを設定するか、ブラウザ経由で使うしかない。

じゃあ何が売りなのかというと、それは「匿名支払い」というものだ。

たとえばAさんが、プロトンメールの有料プランに加入したとする。そしたら、支払いはクレジットカードかPaypalかを使うことになろうが、この情報はプロトンが直接入手できてしまう。つまり、カードの名義がAさんだ、したがってこのアカウントの持ち主はAさんだということをプロトンは把握できる。これじゃ、匿名とは言えないじゃないか、というわけだ。

そこで、Posteoは独自の支払い方法を開発して、支払い情報とアカウントが紐づかないようにした。詳しい説明は正直自分もわかってないんだけど、要するにいろいろな努力の結果、Posteo では支払い時の匿名性が担保されているらしい。素晴らしい差別化だと思う。

Posteoは料金も安くて、月1ユーロ。ただし無料プランはない。支払いはカードやPaypalの他、現金を郵送することもできるらしいけど、まあ流石に我々には現実的でないと思われ。

Atomic Mail (エストニア)

自分は試してない。全くもって未知数なサービス。サービス内容を見る限り、他と比較しても破格の内容なんだけど、他で調べても全然情報が出てこない。

公式サイトが言うには、無料ユーザーに対して、「無制限のメールストレージ」「追加のメールアドレス10個」「ブロックチェーンレベルの暗号化」などが提供されるらしい。

、、いやいや、無料ユーザーに無制限ストレージとかありえますか?逆に不安なんだけど。絶対維持できないと思うんだけど。あと、ブロックチェーンレベルの暗号化というのも、なんかすごそうだが、具体的な技術についてはよくわからない。仮想通貨となんらかの関係があるのかも不明。

というわけで、(もしかしたら)とてもすごい(かもしれない)Atomic Mail、誰か興味のある人はぜひ毒見をお願いします、、

まとめ

以上、5つを調べて、その中で今のところ、プロトン、Tuta、Posteoの3つを保有中。結局、使い心地とかで、最終的にはプロトンに落ち着きそうな気がしてはいる。それか、Gmailに戻ってしまうかもしれない。なんか、調べて試している時は楽しいんだけど、しばらくすると飽きてきて、やっぱいっかあ、ってなりそうな予感がしてる。それで、1年後ぐらいにまた新しいメアドを探し始めるんだきっと。

そんな日々。じゃあね。